多汗症は、手のひら、足の裏、ワキの下などに異常に発汗する病気です。
原因はまだはっきりとわかっていませんが、発汗をうながす神経が人よりも興奮しやすいのではないかといわれています。
また、家族内で同じように多汗症の方がみられることも多いことから、遺伝する可能性があるとも言われています。
治療法
お薬による治療
現在、汗を抑える内服薬や漢方薬が保険適応薬として承認されています。
全身の汗が多い方、手汗・足汗・顔汗などにはこちらが使われます。
副作用としては喉が渇く、尿が出にくくなるなどの症状があります。
また、前立腺肥大症・緑内障のある方は使用できません。
併用薬に注意が必要なものもございますので、詳しくは診察の際にご相談ください。
また、特に腋窩多汗症に関しては、外用薬や注射の治療も行われています。
外用薬は現在2種類あり、エクロックゲルという塗るタイプのお薬と、ラピフォートワイプというシートタイプのお薬があります。
また、注射に関しては、ボツリヌス菌がつくる天然のたんぱく質から精製された薬を直接ワキの下に注射するボトックス注射というものがあります。
外用薬、注射いずれも有効成分が皮膚から吸収されることで交感神経から汗腺への刺激の伝達をブロックし、発汗を抑えます。
外用薬はいずれも使用している間は効果があり、塗るのをやめると徐々に発汗が回復していきます。