スキャナー付きの炭酸ガスレーザー

当院に新しく導入したレーザー機器をご紹介します。厚生労働省より承認されているシネロン・キャンデラ社製のフラクショナルモード搭載 炭酸ガスレーザーCO2RE(コア)です。

コアは複数の機能を搭載したレーザーで、1つのハンドピースで「フラクショナル炭酸ガスレーザー」と「スキャナ付き炭酸ガスレーザー」としての機能をあわせ持っています。コアは症例に応じて多様な照射モードを選択することが可能です。

➀スキャナ付き炭酸ガスレーザー

対象となるのはホクロやイボなどの方です。

黒子

黒子前と黒子後(照射1週間後)

脂漏性角化症

脂漏性角化症前と脂漏性角化症後 (照射後6か月)

疣贅

疣贅と疣贅後

炭酸ガスレーザーは水に反応するレーザーです。レーザーを照射することで皮膚に存在する水分に反応し、その結果熱が生じ、瞬時的に気化蒸散することで皮膚を削っていきます。

従来の炭酸ガスレーザーは手元で調整して削るため、均一に削ることが困難でした。CO2REの炭酸ガスレーザーはスキャン径を選択することで患部を均一に削ることが可能となりました。スキャナがない炭酸ガスレーザーと周囲の組織へのダメージ、傷痕を最小限に抑えることができるようになりました。照射する前に局所麻酔を行ってから照射します。施術後2週間程度のガーゼ保護が必要となります。当日は患部にメイクをすることはできません。

 

スキャナなし炭酸ガスレーザーとスキャナ付炭酸ガスレーザーの比較について

スキャナとは、レーザーの照射径を自動で調整できるハイテクな機能です。0.1mm単位での調整が可能で、ホクロの大きさに応じて自動で削りとっていきます。

一方、スキャナがついていない場合は0.2mm程度の照射径のものをフリーフリーハンドなので細かくきれいにすり鉢状に削るのは至難の業です…。

たとえば、ホクロが1cmあった場合で考えてみましょう。

スキャナ付きレーザーの場合は1cmの照射径で1回でホクロ全体に照射できるのに対して、スキャナがついていない場合は0.2mm程度で数十回にわけてフリーハンドで打っていくことになるのです。隙間が空いたり、部分的に重ね打ちになってしまったりしてきます。

さらにわかりやすく比較してみます。

スキャナなし スキャナ付
施術時間 大きなホクロは時間がかかる ホクロの大きさに合わせて削れるため、短時間
施術後の長期間の色素沈着 出る 出にくい
再発リスク 高い 低い
キズが凸凹するリスク 高い 低い
その他 施術者の技量により色素沈着が長引いたり、凸凹する 機械自体が高性能なので施術者による治療の影響を最小限に抑えられる。学会等の教育講演でも性能は実証済み

当院を含めてスキャナ付きの炭酸ガスレーザーを導入している医院は岩手県内には数件しかございません。

➁フラクショナル炭酸ガスレーザー

対象となるのはニキビ痕、小じわ、毛穴の開き、肌質改善を目的とされる方です。

ニキビ跡

ニキビ跡前とニキビ跡後(12回治療後)

ざ瘡瘢痕

ざ瘡瘢痕とざ瘡瘢痕後

肌表面の凸凹を滑らかにし、ニキビ痕の修復や肌の再生や若返りを行うことができます。

炭酸ガスレーザーをフラクショナル化(極小ドット化)して照射します。瞬間的に皮膚に微細な穴を多数あけて表面の色素が除去され、穴が治癒する際に皮膚が収縮することで肌の自然な再生を促していきます。1回の治療でも効果が得られるといわれていますが、5回以上継続して行うことでより効果を実感できます。治療間隔については経過を見ながらご提案します。

施術直後より赤み、腫脹、熱感、場合によっては痂皮形成や点状出血が起こります。通常2~7日で消失しますが、強めの照射の場合は1~2週間のダウンタイムが生じることもあります。施術から約2週間は外用薬を使用していただきます。

ご興味のある方は美容診察へお越しください。美容診察当日はカウンセリングと後日の施術予約をとります。同日に施術を行うことはできませんのでご了承ください。

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